理由なき削除

正当な理由を告げなくともコメント削除するブログというのは、どれくらいあるんだろか。

もちろん、コメントスパムとか明白ないやがらせとか誹謗中傷とか、削除されなければいけないものは勘定に入れない。ざーっと探してみたが、そういうのでなくても削除すると表立って宣言している所は、あんましないようだ。割と適当っぽい理由でもやると明白に謳っているのは、このへんくらいしか見当たらなかった:

むなぐるま氏:匿名のゴミコメントが良質ブログを潰すこともある


また、よくわからないコメント・TBは削除している。別に断りもしない。読んでいる皆さんとしても、書き手である私がコメント管理やらに時間と労力を取られてブログを辞めてしまったらつまらないでしょ?

strange氏:3/11


今日から気に入らないコメントは気に入らないという理由以外の理由なく削除します

余丁町散人の隠居小屋お知らせ


何が「不適切」かという基準ですが、非常に主観的なものです。たとえば、どうしても建設的な議論につながらないものとかです。もちろん「無礼な」書き込みも削除の対象となります。

じゃあ他のブログが理由の見えないコメント削除をしていないのかといえば、多分そんなことはないんだろう。削除したくなるようなコメントの存在を平時は想定していないだけという、能天気なブログだって多いに違いない。(今回のはたぶんこれじゃないか)

加野瀬未友氏:Weblogのコメント欄は誰のもの?


問題視されやすいのは、削除されたコメントやTrackBackがきちんとした意見であった場合ですが、きちんとした意見であったかどうかというのは管理者と閲覧者で温度差があることがあります。この温度差は明確なポリシーとして説明しにくいので、対立が生まれやすいんでしょうが。

こーいうことがすでに指摘されているにも関わらず、コメント削除の方針を打ち出しているブログは未だ極めて少ない。いまもって多くのブロガーが適当にやりゃいいやと思ってるか、コメント欄で論戦が起きるなんて事態はまるで想定してないか。どっちにせよ言論の場として考慮されているとは思えない。いままで言論の場だと思っていたワタクシがオロカだったようダ。

それからもひとつ、「理由がなくても削除する」なんてポリシーはハイリスクだ。何も知らない人から見ればなんて非合理って話ですよ。本当は理由なく削除していても、そうと宣言しないひたすら無視の人だって多いんじゃなかろか。

いつどんな理由でコメントが消去されるかは、まったく予断を許さない。ブログにおけるコメントの立場はあまりにも弱い。遠慮せず何か謂おうと思ったら、結局は自分のブログ(か何かトラックバックできるモノ)が要る。ブログ持たずんば人に非ず…それがブログ世界の鉄則らしい。狭苦しいことだねぇ。